急性期病院の集中治療室で働く看護師のYugoです。
集中治療室は手術後の患者さんや緊急入院で命に関わる状態の患者さんを主に観ているクリティカル領域のユニットです。そんな病棟で看護師として働いています。
現在はアラフォーで3児のパパをやってます。
振り返ってみれば看護師になってだいぶ経ちましたが、いろんなことがありました。
元はサラリーマンから准看護師へ
元々、看護師をやっていたわけではなく普通に働くサラリーマンでした。
医療とは全く無縁の自分がなぜ看護師をやっているかと言うと、看護師の妻の勧めです。ちょうど前の仕事で悩んでいた頃、転職を考えていら自分に看護の道を示してくれました。
最初は「男で看護師?」「30過ぎた自分が??」と全くピンと来なかったのを今でも覚えてます。
当初は准看護師で良いと思い、働きながら通える学校を選びました。授業は午後からなので午前中は子供の保育園の送りや家事やり、学校へ。夕方、子供を迎えに行って夕飯準備。
子供達が寝る頃に、夜間帯勤務が出来るアルバイトをへ出勤。仕事が終わるのが明け方の4時頃、帰ったら少し休んで起きたら子供達を起こして朝ごはん準備して送り出して…っていうハードは毎日でした。
病院での実習が始まると朝から開始なので、眠くて仕方なかったのを覚えてます。
カンファレンスや指導者さんの話を聞いている時なんかはいつも睡魔と戦ってました。
初めての実習のとき、指導者さんが病棟の特徴などを色々説明している前で居眠りしてしまって、結果的にその実習は再実習になったのを今でも鮮明に記憶に残ってます。
准看護師から正看護師へクラスチェンジ
准看護学校で2年が経ち、就職先を決める頃になったとき、初っ端の実習で再実習になるようなこんな落ちこぼれの自分を「せっかくだから正看護師まで頑張ってみたら?」と色々な教員の方達から勧められました。
正看護師になるには、さらに2年間看護学校へ通わなければなりませんでした。
合計4年…、ハッキリ言ってしんどいです。ようやく終わった准看護学校2年間にプラス2年間。この歳でさらに2年間も学校に行くのか…、また辛い実習をやんないといけないのか…。
妻の給料だけでなんとか生計を立てつつ、自分はバイトで微々たる給料を家計の足しにする家にする。そんな状況だったので家族にもかなり迷惑をかけていました。
乗り気ではなかった自分に対して進学を勧めてきた教員から「絶対に将来正看護師取っておけば良かったって後悔するよ」と言われ、別の教員からは「先生が奥さん説得してやるから!」と背中を押されました。その時の言葉は今でも覚えてます。
ずっと心の内で抱え込んでいたことを妻に打ち明けたところ、妻からの返事は驚くものでした。
「Yugoが頑張れるなら良いと思うよ、准看護師だけじゃ将来限界があるしね」と。
「ただし、深夜のバイトは続けること。奨学金を借りられる学校に行くこと」この2点が条件でした。
家族に迷惑かけまくりの人生… だけど
思い返してみれば、サラリーマン辞めるなんて考えてなかったら、こんな苦労はなかったのかなと今でも考える時があります。
それでも、いまは看護師になって良かったと感じています。大変なことも多いですがその分やりがいも多いです。もう少し早くなっていれば良かったな…なんて考えるときもあります(笑)
基本はお金を稼ぐための看護師、自由に働くための経済的自由
最近流行りのFIRE(Financial Independence, Retire Early)にのっています。
FIRE=経済的自由を目指さないと私たち看護師の未来は暗い未来しか待っていません。
『看護師は給料が良い』なんて世間では思われがちですが、そんなこと一切ありません。
むしろ安いです。専門職としての仕事内容や仕事量、命を預かっている精神的負担を考えると全く足りません。看護師の給料は残業して夜勤してようやく人並みです。
これから日本は少子高齢化社会が進み、多くの高齢者を私たちの年代が支える時代になります。
これは働く私たちの負担が劇的に増えることが決まっているということです。
負担が増えるとは私たちの労働力と時間が奪われるということです。
「毎日、体力的・精神的に仕事がつらい」
「夜勤・残業で自分の時間がない」
このままでは将来はありません。
そんな暗い未来から全力で逃げます!
そのためには、お金を稼ぐために働くことからの脱出=経済的自由です。
経済的自由になれば、働く自由を選ぶことができます。
働く自由を選ぶというのは、過酷な労働・人間関係・時間に悩みからの解放です。
看護師業界という環境をとことん変える
ただ無駄に歳をとっているだけの自分ですが、それでも人生の経験では先輩看護師にも負けません。
看護師の離職率はかなり高く、新人や若い看護師が働きづらく仕事辞めることもしばしば。
この業界は自分の価値観を押しつけて他人を受け入れない、決められたルールは守れ、変わろうとしない看護師が非常に多いです。しかしそれは仕方がありません。
みんな若いころからそのような環境でずっと働いてきているのです、他を知らないのでそれが当たり前と思っている人が多いんです。そして、その価値観を押し付けられて働いてきました。
なので、周りの人たちは変わることはありませし、今の劣悪な人間関係や職場環境がよくなることはありえません。
今は色んな情報が簡単に手に入ります。働き方改革なんて言葉も叫ばれています。
年功序列の時代はもう終わっています。
互いの価値観を受け入れ、より良いものを作っていくことが求められています。
自分たちにできることは『自分を変える』ことです。
押し付けるのではなく、より良いやり方や仕事の方法を自分が実践していけば、それを良しと思った人達がついてきてくれます。新人の頃はできなかったけど、中堅になった今ならできます。
人の考えや思いを受け入れ、人に価値を与える人になりたい
環境改善することでみんなが気持ちよく働ける環境作りをすることで働き続けたいと思う人が一人でも増えてくれたら自分の役割は成功と言えます。
最後に
The only way to do great work is to love what you do. If you haven’t found it yet, keep looking. Don’t settle.
As with all matters of the heart, you’ll know when you find it.すばらしい仕事をする唯一の方法は、自分のやっていることを好きになることだ。まだそれを見つけていないのなら、探し続けなければいけない。安住してはいけない。
~Steve Jobs
心の問題のすべてがそうであるように、答えを見つけたときには、自然とわかるはずだ。
これは自分が心に刻んでいるスティーブ・ジョブスの言葉です。
みなさん、どんなにつらいときでも、看護師という仕事を好きでいてください。
看護師になろうと決めた時の気持ちを忘れないでください。
そして、どうかこの先も看護師という素晴らしい職業を続けてください。
あなた方の笑顔や手で癒される患者さんがたくさんいることを信じてください。
少しでもより良く変わろうと努力し続けることが、人の生きる意味だと思います。
長いプロフィールとなりましたが、最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
Yugo(@yugo_10)
集中治療室で働く看護師(♂)
アラフォーで3児のパパ 。
人間関係や職場環境に苦しむ看護師の強い味方。サラリーマン経験を活かし、いろんな方達にアドバイスをする傍ら、看護師として新たな働き方を見出す。
お金や時間、仕事で悩まない、自由で自分らしい看護師を目指してます。
