
患者さんが急変しちゃってCPRしたんだけど、どう動いたらいいかわからなくて…

現場がドタバタしてると、自分が何をしたらいいのかわからないんだよね…
みなさんも看護師という仕事柄、仕事中に患者の急変に遭遇したことがあると思います。ましてや、ERに勤務している方ならまだしも、中々急変に当たることって少なくないですか?
しかも、突然過ぎて何をすればいいのかわからなくなり、現場に駆け付けたはいいけど、オロオロしてしまって結局あまり役に立てかなったという経験をした方、少なくないと思います。
そこで今回は難しいことは抜きにして、現場でオロオロしないためのガイドラインに則った心肺蘇生法を紹介します。
心肺蘇生法とは?
まずは基本のおさらいから。
心肺蘇生法(Cardio Pulmonary Resuscitation: 略してCPR)とは、心肺停止状態の患者の呼吸・循環機能を維持する目的で、胸骨圧迫および人工呼吸を行うことです。
一次救命処置と二次救命処置
一時救命処置
心肺蘇生法としてまず行うのが、一時救命処置(BLS)と呼ばれるものです。
これは患者の発見から病院搬送までの初期対応で、この初期対応の早さと質が、救命と予後に大きく影響するとされています。
もちろん、病棟で患者が急変した場合、発見した看護師が行う対応も一次救命処置にあたります。
二次救命処置
二次救命処置(ALS)は、一時救命処置で心拍再開しない場合、薬剤や医療器具を用いて行うより高度な心肺蘇生法です。
医師の指示で、気管挿管や静脈確保、アドレナリンなどの薬剤投与を行うのが、この二次救命処置にあたります。
病棟では、救急カートを持ってきて一番バタバタするシーンでもあります。
だからこそ、混乱して何をすればいいのかわからなくならないよう、前もって心の準備をしておくことが必要になります。
ただし、一度体験したからといって、すぐに次からできるようになるかと言うとそんなことはなく、大体患者の急変は一年に1回か2回しか遭遇しないと思いますので何度やっても簡単に覚えられるものじゃないですね…。
BLS,ALSともに、AHA(アメリカ心臓協会)がガイドラインを作成し、日本でもこれを元にガイドラインを作成し対応しているため、一連の流れを把握し、急変時には対応に当たりましょう。
また、この記事を読んでALSに興味が湧いた方は、講習を受けて資格を取ることをお薦めします。
一次救命措置のガイドライン
わかりやすく図式にしたので、流れだけでも頭に入れておいてください。
細かい内容については別記事で紹介する予定ですので、そちらも参考にしてみてくださいね。

二次救命措置のガイドライン

まとめ
なんとなくイメージがつかめましたか?
現場で大事になるのは、自分の役割を明確にすることです。オロオロしてるだけだと、せっかく駆け付けたのに処置中のスタッフの邪魔にすらなってしまいます。
現場は予想以上にバタバタと混乱するので、大きな声で「胸骨圧迫、次のサイクルで変わります」「アドレナリン投与します」「2分経過、波形チェックです」「血圧〇〇です」「SAT〇〇です」。
などといった具合で今の状況を周囲に知らせることがとても大事になります。
スタッフが十分に足りている様なら、自分は外回りとして必要物品を持ってきたりするなどの枠割に徹底しましょう。
急変はいつ起こるか予想がつかないため、普段から動きをイメージしておくことが大切です。
是非、日ごろから急変時対応のシミュレーションをして、いつ急変が起こっても大丈夫なとうに準備をしていきましょう。
詳しくはこちらを参考にしてみてください☞JRC 蘇生ガイドライン 2020の概説
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