学生のみなさん、実習中にカンファレンス行ってますか?
おそらくどこの学校でも実習にカンファレンスはつきものだと思います。
僕が教員時代もカンファレンスは必ず行ってました。
ただ、毎日カンファレンス行うことでテーマを決めたり、質問ができなかったり困ることが多いのではないでしょうか。
そこでカンファレンスについて少し紹介していきます。
カンファレンスが毎回盛り上がなかったり、テーマが決まらずグダグダになるという方々に少しでもお役にたてれば幸いです。
そもそもカンファレンスとは?
一般的には「会議」を意味する言葉ですが、看護界においては、みんなで相談しあうことを指します。
看護師が行うカンファレンスだと、「なにか起きてしまったインシデントの解決」「危険行動のある患者さんへの対策」なんかを話し合ったりします。
また、患者の看護プランの妥当性を毎週話し合い、その都度プランの見直しを行ってます。
なので、実際に現場に出てからもカンファレンスは行われるので、学生のうちから話し合うことに慣れて、積極的に発言する癖をつけておくと良いかもしれません。
学生が行う場合には、実習中に学んだことや困ったことについて、学生同士で情報を共有したり、意見や質問を出し合う時間になります。
カンファレンスの進行

テーマ決め
テーマに悩んだときはこちらの記事を参考にしてみてください☞「カンファレンスのテーマに困ったときの解決法」
カンファレンスではテーマを決めて実施するのは一般的ですが、そのテーマをきめるのがなかなか難しいようです。
教員時代、学生から「毎回カンファレンスのテーマが決まらないんです」といった悩みを耳にすることが多かったです。
慣れていないうちは学生同士で「何を言うか」を考えておけた方がいいので、早めに決めれるのが望ましいですね。
あとは時間のあるときに日程に合わせてある程度のカンファレンステーマを先に決めておいてもいいかもしれません。アセスメントが終わる中盤あたりで、問題の抽出についての悩みや看護の方向性についての話し合いなんかをやるといいですね。
ただ、実習後半はケアをしていくのがメインになるのであまり悩んだりすることはないかもしれません。それぞれ学生同士のケアの内容でシミュレーション通りにいかなかった失敗例などを共有することで学びにつながったりもします。
さて肝心のテーマですが、学生が質問しやすいのが良いと思います。
一番、無難なのは「困っていること」ですね。
例えば、「コミュニケーションが取れなくて困っている」というテーマであれば、他の学生もやっているから意見を出しやすかったりするかと思います。
ただし、疾患などの予備知識が必要すぎる「困ったこと」は、受け持ちの学生以外は意見を出しづらかったりします。あえて学生間で意見を出してみて、最終的に教員や指導者からのアドバイスを求めるのもいいかもしれません。
お互いに意見を出し合って解決できるような盛り上がるカンファレンスが望ましいですが、一方で、学生はそれぞれ違う患者を受け持っており、それぞれ学べることが違うので、それを共有するというのもよいかと思います。
その場合には、「教科書ではこう習いましたが、実際はどうでしたか?」などの質問ができるといいかと思います。
その場合のテーマは、その領域での特徴などをテーマにするといいでしょう。急性期の実習なら「術後管理」とか小児なら「発達段階」などです。
カンファレンスの進行
まずちゃんと時間通りにカンファレンスをできるように行動することが大切です。
事前に指導者に時間を決めてあると思うので、その時間にぴったりが始められるように準備します。
時間を調整するのは社会人の鉄則ですから、ここでグダグダにならないよう注意しましょう。
もし、どうしても遅れる場合には前もって指導者には声をかけておきましょう。
カンファレンスの準備には「どこの場所で実施するのか」「実施する場所に人数分の椅子はあるか」などを確認する必要があります。時間になったら、指導者に声をかけに行きましょう。
実際のカンファレンスが始まると、その日のリーダーが司会を行い、書記やタイムキーパーを決めて行うのが一般的です。毎日やる場合には、ローテーションしながらみんなが経験できるといいですね。
司会はまず「これから、〇日目の病棟カンファレンスを始めます。司会は△△、書記は□□です。今日のテーマは、〇〇〇〇になります。」というような形で始めます。
そして、順々発表する場合には、指名して発表していったもらいましょう。挙手性でもいいですが、手が上がらない場合、「消極的」だと思われてしまうので注意しましょう。
そして、発表が終わったら、次に質問します。
みんなの発表が終わってから質問でも、一人一人が終わってから質問でもいいですが、前者の場合には学生さんたちは、ほかの学生が言ったことをメモするようにしましょう。
忘れて質問が出づらいです。
何事もメモを取るのは社会人としてのマナーです。
そして、質問が出ないカンファレンスは、かなり気まずくなります。
グループに気の利く人がいる場合、空気を読んで質問をしてくれるというパターンが良くあります。
逆にそのような人がいないグループはお通夜モードになりがちなので注意が必要です。
何も意見が出ていないのに、司会が「意見がないようなので、次に○○さんお願いいします」となった時に空気になると本当に盛り上がらないので注意です。
このようなカンファレンスにならないように指導をしたことが何度かあります。どんなことでもいいので、質問を出せるように努力してください。
自分の発表が控えている場合は、ほかの人の発表は聞きづらいかもしれないので、事前にしっかり準備して、発表の最中になったら、ちゃんと発表が聞ける環境を整えましょう。
そして、全員の発表が終わって、質疑が終わったら、指導者に意見をいただきます。指導者が話しているときは、自分の話でなくても、メモを取ろうとする姿勢が大切です。
それが終わったら教員にも意見をもらってください。
たまには趣向を変えて
自分が学生時代にやはりカンファレンスが盛り上がらないことが多々あって、話合ったことがあります。
その結果、かしこまったシーンとした空間で一人一人順番に意見を言い合うカンファレンスではなく、ワイワイと雑談レベルで意見を言い合うというやり方に変えました。手を挙げて発言するではなく、自由に発言する感じです。
この形で話し合うとそれぞれ本音で意見が言えて有意義なカンファレンスが行える気がします。
結果、このやり方の方が普段大人しくて自分から積極的に意見を言わない学生も参加しやすく、盛り上がるカンファレンスが行えました。
教員や指導者からも、こんな楽しそうな学生カンファレンスは見たことがないと褒めていただき、教員にも大好評でした。
自分たちのグループは最後の実習まで、このスタイルでカンファレンスを行っていた思い出があります。
まとめ
カンファレンスの流れがわかったでしょうか?
テーマは大事ですが、それ以上に盛り上がるかどうかはかなり重要です。
積極的に参加してるか、カンファレンス自体が意義のある内容の話をしてるか、といった部分も評価されますので楽しく盛り上がるカンファレンスを行っていただきたいと思います。
この記事を参考に少しでも有意義なカンファレンスを開催してみてください。
