看護実習では、とにかく調べものをしながらじゃないと記録も進みませんよね。とくに根拠を求められることが多いため、信頼できる資料からの情報じゃなければ評価されません。
また、専門性に特化した病棟実習では、教科書で足りないこともたくさんあります。
最近ではタブレットの持ち込みも許可されて電子ブックも認められている学校もあるみたいですが、やはり基本は紙媒体の資料になりますよね。
「大学病院」などの病院から大学が近いとかなら、終わった後に資料を集めをすることができるかもですが、そうでない一般病院に行くと中々そういうわけには行きません。
ですから、資料は事前に集めておくのがベストです。
事前に患者情報を教えてもらえる学校であれば、患者の疾患に合わせた資料を用意できますが、患者情報が当日までわからないことも少なくないと思います。
どのような疾患が多い病棟なのかは予めわかると思うので、先に行った学生さんと情報を共有したりして、情報を得ておけるといいですよね。
この記事では実習に持っていくと役立つ便利な本や資料を紹介していきます。
医療系の本は安くないのでグループで分担して買うなどするのをおすすめしますよ。
もくじ
実習の攻略本

病期・病態・重症度からみた 疾患別看護過程 第4版: +病態関連図
実習のオススメな攻略本といえばこの本。看護学生御用達といっても過言ではありませんね。
実習で受け持つであろうメジャー疾患はほとんど網羅されていて、看護過程の展開にとても役立ちます。もともと、学生用ではなく病院の看護師でも使える内容になっているので、これ一冊あれば実習攻略に一歩近づけます。
この本があれば、実習で知りたい情報おおよそ書いてあるんじゃないかと思います。
例えば、この疾患なら「こんな看護問題が上がる」なんてことも書いてありますし、それに伴う、看護計画もOP、TP、EPとかも分けて書いてあります。病態関連図もあるのでこれ一冊あれば一気にイージーモード突入です。
看護過程に沿った対症看護―病態生理と看護のポイント
こちらは疾患ではなく、症状から看護過程を展開できる本です。
患者の症状がなぜ起こっているのか、病態を理解するのに役立ちます。
嚥下障害や運動麻痺、倦怠感など、臨床でよく見られる症状の原因、随伴症状、二次的障害など、関連図を考えるのにとても使えるので、看護学生や新人看護師にもオススメです。
少々お高いですが、臨床に出てからも役立ちます。
ボリュームがあって持ち運びが大変なのが難ですが、それだけ充実しています。
生活機能からみた 老年看護過程 第4版: +病態・生活機能関連図
生活機能の視点から高齢者を捉え、“もてる力”を引き出すための方法とコツを解説してます。
看護学生は急変のリスクが少ない慢性疾患の高齢者を受け持つこともとても多く、老年の看護過程の本は持っていても損はしないと思います。
疾患、症状、診断・検査値、合併しやすい症状、治療法など網羅されており、情報収集や分析、アセスメントの視点、ケアプランとった臨床でも役立ちそうな情報が満載です。
また、高齢者の全体像がみえる「病態・生活機能関連図と看護問題」がとにかく使いやすいです。
高齢者だからこその生活機能の衰えを関連図に入れ込む際には、とくに役立ちました。
こちらもほしい情報が満載なので、実習記録に悩まないと思います。
薬を調べたいとき

今日の治療薬 2022
値段とかの折り合いを考えると「今日の治療薬」が妥当ですね。昔から、看護実習で薬を調べるときはこれ一冊あれば大丈夫でした。
学生には少し高いですし、臨床に出ると中々使う機会はないので躊躇してしまいます。薬を調べる方法はいくらでもあるから、必ずしも本がいるわけではないですが、看護師になってからも使えると思うので持っていても良いかもしれません。
治療薬ハンドブック2022
こちらは薬剤師向けのハンドブックですが看護学生が使っても、使いやすい内容になってます。
また、アプリが充実してるので実習中にタブレットが使える学校であれば重宝すると思いますよ。
薬理機序や治療薬ことも確認でき、充実の薬理作用図とわかりやすい解説で豊富な知識確認をおこなえます。
さらに、薬物動態比較表には活性代謝物の有無や代謝酵素、半減期などのパラメータがまとめられているので治療薬全体の把握や比較に便利です
検査値を調べたいとき

検査のことって意外に調べにくいですよね、検査項目も多くてどこを見ればいいかわからないなんてことも良くあります。
検査結果が異常なのか正常なのか、どの疾患でどの検査データが変化するのか…。この検査データが異常だと、どんな疾患が考えられるのか。
項目は多岐にわたりますが、検査データは色々な情報を与えてくれます。
それだけに、実習では検査データはしっかり抑えておきたい項目ではあります。この情報があるかないかでアセスメントや看護過程に説得力が増します。
デキる看護師の検査値note
この本は少々高いですが看護師向けの検査値ハンドブックです。
看護師が統合的なアセスメントを実践するには患者との医療面接、臨床検査・画像検査などのデータ、身体所見・病歴の理解が必要ですよね。
この本では、「検査値」についてアセスメントに必要な情報をまとめられています。忙しい臨床で直感的に判断しがちな検査データも、理論的に読み解くことができれば、常に的確な患者ケアを行い、医師と意思疎通が図れる「デキる看護師」になります。
看護師向けですが、看護学生が使っても十分使える内容となっています。
もちろん、臨床に出てからも使い続けられる一冊です。
ゼロからわかる疾患別検査値読みこなし
お手軽に使いたいのであればこちら。検査値の異常と正常や疾患による検査データの読み方なども載っているので、検査値の見方がわからないから調べたいときにはこちらをオススメします。
略語の本があると便利

ナース・看護学生のための ポケット活用略語集
現場ですぐ引ける 医学・看護略語辞典
病院内では申し送りでもカルテでも略語たくさん出てきます。
後で調べるてもいいですが、略語のハンドブックを持っておくと、すぐに調べられて便利です。
実習で使えるおすすめの本のまとめ
実習では教科書だけでなく、専門書や資料が必要不可欠です。全部を揃えて持って行こうするのは現実的ではないので、グループで分散するなどして持ち寄るのがおすすめです。
また、疾患別の看護過程などは実習の合間の家や学校で使うのに適していると思います。実習先に持って行くのではなく、実習先で仕入れた情報を元に本を活用してアセスメントに役立ててみてください。
実習先に持って行くのは、持ち運びに便利なハンドブックなどがおすすめです。
色々と便利な本があるので、実際に本屋さんに行って自身で手に取って、自分に合う本を選んでみてください。
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