シルバーウィークに突入し、全国的に新型コロナ感染者の数が激的に減ってきています。
ワクチンの接種率が上がってきたことによって、その効果が出てきたのでしょうか。
今日は世界から見た、新型コロナワクチンと今後の展望について書いていきたいと思います。

新型コロナウイルスの流行は世界で未だに継続しており、変異株の出現によりさらに拡大しています。一方、ワクチンが流行抑制に有効であると期待されているのも事実です。
新型コロナはワクチンで重症化を抑制しながら、インフルエンザのように共存していくことになるのではないでしょうか。
その考えをまとめてみました。
ワクチンによる感染予防効果

世界保健機関(WHO)の報告によると、2019年12月にCOVID-19の流行が始まり、世界的にはこれまで第一波の従来株、第二波のアルファ株、第三波デルタ株と3つの大きな波がありました。
ワクチンの効果は、デルタ株では従来株より発症予防効果はやや低いものの、重症化予防効果は同等とされています。WHO認定のSARS-CoV-2ワクチンは全6種類『ファイザー、モデルナ、アストラゼネカ、ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)、シノファーム、シノバック』があります。
従来株に対する臨床試験の結果では、ファイザー、モデルナのワクチンでは発症予防効果が約90%と高く、アストラゼネカ、J&Jのワクチンは約70%程度とされています。しかし、中国のシノファーム、シノバックの不活化ウイルスワクチンは約50〜80%と開きがあります。
論文も発表されているが、対象者などについても不明な点があるので信憑性に欠けます。
申し訳ないですが、自分は中国製ワクチンは信用しておりません…(笑)
SARS-CoV-2のワクチンの特徴

ワクチン接種によるCOVID-19流行抑制については、①発症予防効果②重症予防効果③感染予防効果の3つに分けて考えることになります。
現在、日本で使われているワクチンは発症予防効果、重症予防効果は示されていますが、感染予防効果についてはデータが明らかにされておりません。
新型コロナ抑制に必要な集団免疫率は80%以上!

ワクチンに感染予防効果があるかどうかはとても重要で、もし効果があれば集団免疫を獲得することができます。今までの過去の感染症もワクチンの普及により集団免疫を獲得して、現在に至っています。さらに、ワクチンによる集団免疫+感染免疫が高まれば、感染流行が終息するとされています。
従来株のCOVID-19では、必要な集団免疫率は60〜70%とされ、各国で60%を目指す取り組みが行われてきました。しかし、デルタ株では一人の感染者がほかの人に感染させる人数が従来型より多いことから、集団免疫率が80%以上でないと抑制できないとされています。
果たして、今後集団免疫レベルに達して新型コロナの流行が終息に至る可能性はあるのでしょうか??
NHKが公開しているデータによると、世界のワクチン接種完了者の割合は最高60%台です。
ちなみに日本は約55%となっています。これに感染免疫を加えても80%には到底達しません。
終息に必要な集団免疫率が80%以上なので、ワクチン接種による集団免疫獲得は難しいと考えます。

今後はインフルエンザのように共存を
これはあくまでも個人的な意見ですが、新型コロナ流行の終息は現時点では困難と言えます。
なので、今後はインフルエンザのように共存という方向がよいのではないだろうかと思います。共存のとは、新型コロナをインフルエンザのような感染症に変えていくことで感染者は発生するがワクチンの活用により重症化しないという位置付けにすることが出来ると思います。
実際、インフルエンザは昔ではスペイン風邪としてヨーロッパで大流行し、多数の死者を出しました。当時は感染に対する知識も乏しく、ワクチンや有効な薬もなかったため、被害は拡大しましたが、現在はワクチンも薬もあります。インフルエンザのワクチンを接種することで、感染はするけど重症化を免れている人はたくさんいます。
新型コロナで言えば、イギリスの現状はそれに近いと言えます。イギリスはファイザー、モデルナ、アストラゼネカワクチン接種率は60%以上で、国民の10%以上がCOVID-19に感染したと推定されています。今年6月以降のデルタ株流行に伴い感染者数は増えていますが、死亡者数はほとんど増えていません。また、7月には国内で規制を大幅に緩和しましたが、感染者数の激増も死亡者数も増えていません。
日本は今年の2月にワクチン接種が開始されました。現在の接種率は約55%程度。現在第五波が終息傾向で感染者数は減少しており、死亡者数も増えていません。
日本は接種率がまだ高くないため、現時点ではなんとも言えませんが新型コロナと共存の方向で進めることができると考えられます。
ただし、新しい新株が発生してワクチンの有効性がガラッと変わってしまう可能性は十分あります。
いつまでも、新型コロナに怯えて経済を停滞させるわけにはいきませんし、自然に終息するのを黙って待っているわけにもいかないと思います。
これまで後手後手だった日本政府が今回の首相交代で新型コロナ対策に対して先手を打ち、前向きに歩くかはわかりませんが、期待しましょう。